第5日目:何もしない1日 (2004.10.11)

 朝、目が覚めて驚いた。目は覚めているのに身体が動かない。金縛り? 昨日ピラミッドを歩き回ったせいで酷い筋肉痛になったようだ。情けないことに息をするのも椅子に座るのにも激痛が走る。
 
9時頃、メリディアン・ピラミッド・ホテルへ行った。運良く昨日のドアマンがいて、すぐにダハシュールへ行ったドライバー・サアドとラムセス・ヒルトンへ行ったもう一人のドライバーに連絡をとってくれた。一応ホテルのフロントにも確認してみたが落し物の届出はなかった。
1時間くらい待つと昨日ラムセス・ヒルトンに行ったドライバーがホテルに来てくれた。昨日、私を降ろしてからはお客さんを乗せていないので、もし落としたならあるはずと他のドライバーも一緒に車の中を探してくれたが、残念なことに見つからなかった。
 少ししてサアドもホテルに来てくれた。連絡をうけて車の中を探したが無かったと言っている。私ががっかりしているので、車の中のマットを取り出してもう一度探してくれた。マットだけでなく後ろの座席もはずして(はずせるんですね!)外に取り出した。その時、青く光るものがすみの方に!!!
足元ではなく、座席の下に落ちていたのです。ポケットに入れたものの、浅かったので座ったときに滑り落ちたんでしょう。
二人とも顔を見合わせ、しばらくは声が出ませんでした。次の瞬間、キャーキャー飛び上がって喜んだのは言うまでもありません。もう、嬉しくって涙まで出てきました。
時間はお昼。安心したせいか、どっと疲れが出てきて(よく寝てないし)どこも行く気力が無いのでサアドのタクシーでホテルに戻ることにした。よーくお礼を言い、チップをはずんで分かれました。途中、薬局で筋肉痛の塗り薬を購入。 

 遠出する時間はないので街に買い物に行くことにした。まずはKLMのオフィスでリコンファームをする。ほとんどの航空会社もそうでしょうが、KLMも本来はリコンファームは必要ありません。しかし、「ここはエジプトだし」と一応オフィスへ行ってみた。やっぱりリコンファームは必要ないと言われたが、せっかくなので座席のリクエストをしてオフィスを後にした。
シェリーフ通りへ向かう。ここは本屋や文房具店が並ぶ通りでエジプトに来ると必ずチェックする。いつもの通り、両手に大荷物でホテルへ帰る。
明日はどうしよう。


カイロの夕日
  
ナイルとカイロタワー
 




            第6日目:ミニバスでGo! (2004.10.12)

 昨日は一日無駄にしてしまったので、今日は張り切ってファイユームへ向かう。ファイユームには何回か行ったことがあるので今回はハワーラとラフーンのピラミッドに行く。(前回はピラミッドの前までは行けなかった) 
7時半頃ラムセス中央駅近くのオラリー・バス乗り場へ向かう。ミニバスは15、6人乗りのワゴン車で、乗り場には各方面へ向かうバスがものすごい台数止まっている。(ガイドブックによってはセルビスと書かれている) 乗り場に着いてすぐにファイユーム行きのバスの場所を聞いた。言われたとおり歩いていくと『ファイユーム!、ファイユーム!、ファイユーム!』と連呼している少年がいた。各ミニバスの前で行き先を怒鳴っている。すでに2人乗っていたので確認するとファイユーム行きに間違いないようなので奥の方へ乗り込む。
乗り合いバスは人数が集まらないと出発しない。3人しか乗っていないバスでいつ出発するかハラハラしていると、8時少し過ぎには満員になり無事出発した。
目的地が近づいてくると後ろの方からバスの代金が回ってきた。私も自分の分7ポンド(約126円)を足して前へ回す。約1時間半でファイユームのミサッラ広場に到着。ファイユームの中心地、カルーン広場に行きたかったのだが、予定とは違う場所に着いてしまった。ミサッラ広場には、オベリスクが建っていた。
とりあえずファイユーム駅かカルーン広場まで行くことにし、タクシーに乗った。私のアラビア語が未熟なせいもあるが、ドライバーに行き先が通じていないようで大通りをうろうろしている。しょうがないので一旦商店街で降りることにした。薬局なら英語が通じるだろうと思い道を尋ねるとどうもとんでもない方に来てしまったようだ。次に乗るタクシーに期待するしかないのか・・・。
通りにでると女の子を連れた女性がいた。タクシーに乗れる場所を聞くと、ここからも行けると
タクシーを止めてくれた。ドライバーに「ハワーラとラフーンのピラミッドに行ってね」と説明してくれている。親切な女性と別れてタクシーで出発。

 無口なドライバーはスムーズにハワラのピラミッドに到着。
のんびりお茶を飲んでいた遺跡のおじさんやツーリストポリス達が動きだした。タクシー、ドライバー、私、荷物を金属探知機のような物でチェック。遺跡のチケットを買っている間に防弾チョッキに銃を手にした兵隊さんのような人たちが遺跡に散る。(下の写真) とてもキビキビしている。私が来たおかげで退屈しのぎの良い訓練になったんじゃないでしょうか? 途中ハワラの村に入ったときも検問が設けられていて、国籍や宿泊先、日程などを聞かれました。遺跡にいる間中、トランシーバーで「日本人女性一名、この後ラフーンへ向かいます」、「ホテルはカイロのラムセス・ヒルトン、汽車にてカイロへ戻ります」などと言っていました。本当に良い訓練です。

 ピラミッドを一周、ラビリンスがあったという神殿跡、運河などを見てまわった。最後に神殿跡の石組みから頭蓋骨を数個取り出して「ほら!」と見せてくれた。綺麗なシャレコウベで髪の毛までついている・・・。「ここから出てきたものだ」とか言っている。発掘したものをその辺に転がしておくものでしょうか?「えー、ハワラ村のおじさんのでしょ?」「いや、大昔のものだ」 うそだー。写真を撮れ撮れと私の目の前に取り出すが、どうしても古い物とは思われず、写真は撮りませんでした。普通に亡くなった現代村人のだったらイヤだもの。観光客用にどこからか持って来たんじゃないのかな?
 事務所に戻ってお茶&雑談が始まる。
  
ハワラのピラミッド

  
  この中にシャレコウベが・・・
  

 
  
ピラミッドへ向かう途中
 
こんな感じで遺跡のあちこちで
見張りをしてくれています

 ハワラのピラミッドを後にしてアル・ラフーンへ向かう。ここでも金属探知機のような物でチェックをしてから先へ進む。ハワラ同様、暇だったらしく遺跡にいた人ほとんど全員がついて来る。ドライバーもここには来たことがないのか、一緒に見てまわった。
ピラミッドやマスタバなどをゆっくり見てまわる。ピラミッドの途中まで登って良いか聞くと「OK」とのことなので真ん中まで登ってみる。上半分は泥レンガのような造りで触っただけで崩れ落ちそうだった。
 一通り見終わってからまたお茶と雑談が始まる。その間、私以外の観光客は無し。だーれも来ない日もあるのでしょうか。


ピラミッドに登ってみると・・・

  
  カルーン広場の水車

  
 ファイユームの中心部カルーン広場を経由して、近くのバス乗り場まで送ってもらう。支払うお金を用意している間に、乗るバスを調べてくれるような、無口で親切なドライバーだった。
 ミニバスの中で人が集まるまで待っていると、後ろの席から「中国人ですか?」と声をかけられた。「日本人です」と言うと今度は「隣の席に行っていいですか?」と聞いてくる。ガイドの勉強をしている19歳の学生で名前はアーデル。もやしのようにヒョロっと背が高く、賢そうなメガネをかけた青年だった。とても人懐こい青年で、カイロにつくまで家族のことやガイドの勉強についてを話していた。中国に留学経験のある兄、カイロでお医者さんをしている姉、そしてお母さんとの4人家族。昔ファイユームに住んでいたが、そのままファイユームにいたら農夫になるしかない(!)のでカイロで勉強を始めたらしい。
 バスの中でとてもエジプトらしいコトがあった。楽しく話しをしている途中、アーデルがお菓子をくれた。食べ終わった私は包み紙をたたんでディパックにしまったが、それを見ていたアーデルが「それどうするの?」と聞く。「ホテルに戻ったら捨てる。ゴミ箱無いでしょ?ここ。」と言うと「こうすりゃイイんだよ!」と窓からポイっと投げ捨てた。皆そうだとは言わないが、エジプト人は所構わずゴミを捨てる。アパートでも窓からゴミを投げ捨てるのだ。カイロに住んでいたとき、私の部屋にはかなり広いバルコニーがついていたのだがいっくら掃除をしても翌日にはバルコニーがゴミだらけになるのだった。一度掃除している最中にゴミ箱の中身を窓から投げようとしているおばさんを見て、怒鳴ったことがあるがエジプト人のおばさんにかなうはずも無く、1ヶ月もすると諦めというか平気になっていた。
 とはいえ、タバコも吸わない私は道に何かを捨てるなんて到底理解ができない。「やだー。本当にエジプト人なんだから!」と言うとアーデルは面白がってティッシュペーパーを次々と投げ捨てている。「やめなさい!」とティッシュペーパーを取り上げるといたずらっ子のような顔をして笑っている。なんだか弟としゃべっているような感じだった。本当の弟はもういたずらをする歳じゃないものね・・・。
予定通り約1時間半でカイロに到着。「次に会うときはガイドだね」とアーデルと別れた。

          

 カイロに着いたのは午後3時過ぎ。この時間帯はタクシーがものすごく捕まえにくい。仕事帰りの人や学生で、どのタクシーも空きがない。10分以上かかってやっと乗ることができた。
明日は汽車でメイドゥームへ行き、夜11時頃空港へ向かう。もう1週間か・・・、早いな。

          


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