第7日目:汽車でGo! (2004.10.13)
 今日は、メイドゥームに行き、夜10時にはチェックアウトして空港へ向かう。本当は一日のんびりしている予定だったが、何もしない日があったのでエジプト最終日に忙しくなってしまった。
 朝8時過ぎにタクシーでラムセス中央駅に向かう。目的地はアル・ワスタ。1等車で片道16エジプトポンド(約288円)。ホームへ向かうが本当にこのホームで良いのかきょろきょろしていたら3人の人達が次々と確認してくれた。ホームはここで間違いないようだ。しかし、どちらの汽車に乗れば良いのだろうか? ホームに着いたときから停まっている汽車か、今ホームに入って来た汽車なのか? 最初から停まっている汽車はかなり汚いので貨物列車かもしれないし。心配なのでそばにいた女性に尋ねると、駅員さんに確認しに行ってくれた。ご親切に、ありがとうございます。で、その女性によると、なんと目の前に停まっている汚い汽車が私の乗る汽車だった! 出発まで時間があるが心配なので中で待つことにした。1等車担当のおじさんにアル・ワスタで降りることを伝えておく。これで風景にみとれていても、ウツラウツラしていても無事降りることができる。
  
がらがらの車内も出発直前に満員に 乗車券
 これが1等?と、思うほどボロボロの汽車だが、椅子の座り心地はなかなか良い。背もたれが大きくて、ちょっと古い『社長の椅子』という感じ。9時15分発のアシュート行きで、アル・ワスタには10時半に到着の予定。汽車のなかは冷房が効きすぎて寒いくらいだ。
 カイロから走り出してすぐにサッカラの階段ピラミッドが見えてきた。その後も赤のピラミッド、屈折ピラミッド、それにわからないが大きなピラミッドがいくつか見えた(たぶんリシェトのピラミッド)。なんだか気分も高揚してくる。
10時55分に到着。乗ったときにお願いしておいたおじさんが到着5分くらい前に出口に案内してくれた。停車する前からドアを開けて追い出されるようにホームに降りたが、振り返ったときにはもう発車していた。本当にぼやぼやしてられない。

 ホームに降りたものの出口がわからない。人がわさわさしている方へ行ってみる。出入り口なのか、塀が壊れているのか不明だが、とりあえず出てみるとちょっとした商店街になっている。出てすぐのところに果物を売っている人がいたのでどこでタクシーに乗れるか聞いてみた。おじさんは「ちょっと待ってろ」と言って道路に停まっていた普通の乗用車のお兄さんを連れてきた。えっ、白タク??? そうじゃなくて、タクシーが良いんだけど、おじさんは「大丈夫!」と言い張っている。まわりを見まわしてもカイロで見るようなタクシーはどこにもいない。やり取りを見ていた人達に「大丈夫なの?」と聞くと皆「大丈夫、タクシーはないよ」と言う。本当なのか、皆グルなのか? こんな所で誘拐されることもないでしょうし、時間も無いのでこの車で行くことにする。エジプト人しかいないこの駅に外国人が降り立ったら、行くところはメイドゥームのピラミッド。なれた様子でスイスイとメイドゥームに向かった。
しかし、ピラミッド目前の場所で検問に時間がかかり、11時20分まで検問所に止められてしまった。警官達は普通にドライバーに行き先やどこから乗せたかを聞いていたので、ここでは白タクでも問題はないんでしょう。
  
ピラミッドから村を見る 石棺とピラミッド
 ここからはパトカーに前後を挟まれてピラミッドへ向かう。私は昨日のダハシュール同様、カモねぎ状態。遺跡警備の責任者『キャプテン』以下5、6人がぞろぞろと付いてくる。筋肉痛はまだまだ酷いのでピラミッドの中には入らなかった。というより、入れなかった。じゃあマスタバの中を見ようという事になり、狭い穴のなかをくぐったり、そったり(?)して玄室まで行き、途中でわき腹をつらせた。足がつったことはあるが、まさか、わき腹をつるとは思ってもみなかった。それも墓の中で。

 「ピラミッドの周りを歩いて全部見るからね」と宣言すると、キャプテンは「よし、よし。分かった」と仲間、ガイド、そのうえドライバーまで引き連れて案内しだした。墓を見たり、ピラミッドの途中まで登ったりと見学を満喫しているとキャプテンやドライバーが「ほら!」とメモ帳や地図を私に渡す。どうも全部落として歩いていたようだ。SDカードを落とすのも無理ないな。
見学の最中、ピラミッド入り口担当のお巡りさんは大きな声でずーっと歌を歌っていた。銃をもった人達が警備をしているものの、のどかなメイドゥーム村だった。
 ピラミッドの中を見なかったので40分くらいで見学終了。12時55分発のカイロ行きに乗るため駅に向かう。が、車が出発しない! もう12時過ぎているので早く駅に行きたいのだが警備の警官が出発を止めているようだ。汽車に乗り遅れたら、下手をすると飛行機に乗れなくなるかもしれないのだ! 飛行機は夜中だが、シャワーも浴びたいし、荷物整理もしなくちゃいけない。ハラハラして待つこと20分。12時半にやっと駅に向かう。
 車には警官も同乗、駅に着いてからは構内の警察官詰め所(?)のような場所に案内してくれた。年配の上官らしき人と若い人がいる。私は汽車に乗りたいだけなのに、なんでこんな場所に連れてこられたのだろう? 若い方が「汽車が来るまで、ここで待っていなさい」と言う。でも55分の汽車だからホームで待ってないと乗れなくなるのでは・・・。恐る恐る、上官に尋ねると、どこかへ電話を掛けた。そして「大丈夫、まだ来ない」の一言。どうも隣の駅に電話をして確認を取ったようだ。
30分以上ボーッと待っていると上官が突然「行くぞ!」と手をとり走り出した。ホームを飛び越え線路を走ってカイロ行きの汽車に私を押し込めた。ニッコリ笑って手を振る上官。とりあえず「どうもありがとう!」と手を振る私。
外は暑いし、外国人の女性一人なので事務所で待たせてくれたのでしょう。親切は嬉しいが、突然走り出したのには驚いた。
 乗ったのはいいが、座席を覗くと満員の様子。何等車に飛び乗ったのかも分からず、連結部付近をうろうろする。しばらくするとこの車両の係りが来て座席を見つけてくれた。座ってしばらくすると車掌さんが来た。帰りのチケットは14エジプトポンド(約252円)。小さな機械でピピッとレシートのようなチケットを出す。今はエジプトもこういうことになっているのか。すごい。チケットを見て、この汽車はカイロ行きで車両は2等だと分かった。
20分くらい走ると突然停車した。15分後に徐行するものの、走り出す様子はまったく無い。そんなことの繰り返しなので、いつの間にか眠り込んでいた。車内が騒がしくなって目が覚めた。ギザ駅に着いたようだ。次のラムセス中央駅には3時過ぎに到着。思った以上に早かった。しかし、昨日と同じで3時過ぎはタクシーが捕まえにくい。やっとのことで、ホテルに着いた。一眠りしたいが、寝過ごすといけないので止めておく。今夜でエジプトともお別れだ。

レシート状のチケット



          



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