第8日目:予定大変更 (2004.10.14)
 (13日)
 アムステルダムへの出発は14日の夜中の2時だが、夜10時にチェックアウトして空港へ向かう。
なにごとも無く空港へ到着。しばらく待ってからKLMのカウンターでチェックインをする。と、ここで問題発生。まさかオーバーブッキング?
いったい何が問題なんだろう? どうやらアムステルダムで1泊する、ストップオーバーが問題らしい。アムステルダムから東京行きの予約がないと言っている。1日滞在して翌日東京へ帰ることを説明するが、どうも解っていないらしい。「仕事はできない」とか言い出した。えっ?私の聞き違い??? 違う単語で聞き返してもやっぱり仕事のことを言っているようだ。ばかばかしいが、一応、私は東京で働いていてアムステルダムで1日観光してから帰るだけだと説明した。まったく理解できない男性職員は、だれかを呼びにいった。ベテラン風のおば様登場。同じことを聞かれて、同じ説明をする。しばらくコンピュータをカチャカチャしているとあっさりOKがでた。もう、30分近くばか問答をしていたことになる。あのおば様がいなかったら、飛行機に乗れなかったかもしれない。さらばエジプト。今回も私を大いに楽しませてくれた。

 (14日)
 長い時間空港にいるのは辛い。免税店をぐるぐるまわって時間をつぶす。大幅な遅れはなく出発して、朝の6時30分(現地時間)にオランダのアムステルダムに到着した。
送迎バスでホテルに向かい、荷物を預けてライデンとザーンセ・スカンスに行く予定だった。7時過ぎに送迎バスに乗った。乗客は私ひとり。ハンサムで感じの良いドライバーさんが開口一番「今日はどこかへ観光にいくの? ストだから遠くには行けないね」 えっ?2回目の聞き違い??? タクシーとトラム(路面電車)は動いているが、汽車や地下鉄は全部ストで止まっているらしい。今日の予定は全部汽車。列車の番号や乗換え駅、時刻表までチェックしていたのに・・・。私が行きたかった場所へはとてもタクシーでは行けない。料金は東京以上に高いかもしれない。
 がっくりしたまま7時30分にはホテル到着。部屋の用意はまだできていない。もう急ぐ旅でもないのでゆっくりロビーで待つ。このとき驚いたのだが、皆タバコをよく吸う。ヨーロッパは喫煙にうるさいのかと思っていたが、私以外はほぼ全員吸っていた。居場所がないのでホテルの庭に出た。10月中旬だがとても寒い。
ホテルの庭
ウサギが沢山いた
 10時過ぎに部屋に入ったが、すっかり行動意欲がなくなっている。思った以上に寒いことも二の足を踏む原因だ。11時頃とりあえずタクシーで街に出ることにした。
アムステルダム中央駅前で降りると、途方にくれるバックパッカーが大勢いた。「もー、どこにも行けないじゃない!」と、怒りの日本語も聞こえてきた。私のようについでに寄っただけでもがっかりだが、旅行に来たひとはなおさらでしょう。
 古代エジプトの展示品があるアラルド・ピールソン博物館へ向かう。途中、ダム広場に臨時の遊園地ができていた。絶叫マシーンやお化け屋敷、ボールを投げておもちゃを取るゲームなど色々あってお祭りのようだ(何かのお祭りだったのかな?)。一通り見てまわってから、モロッコの帰りに入れなかったマダム・タッソーの蝋人形館に寄ることにした。ロンドンに行ったことがないので初めてだったのですが、こんなんだったんですか? もう、びっくりしました。子供の頃からお化け屋敷は苦手でほとんど入ったことがありません。富士急ハイランドの『ゲゲゲの妖怪屋敷』で170m歩いて死ぬかと思った私にはマダム・タッソーの蝋人形館は拷問のようでした。東京タワーにある蝋人形館と同じだと思っていたので・・・。
10人くらいの小グループごとに案内されて入るのですが、歴史や出来事を蝋人形で説明するときも暗くて、本当の人間(係員)と蝋人形の区別がつかない。途中からお化け屋敷(私にいわせると、ですが)になって一応説明があります。お年寄りや心臓の弱い方には近道があります、と。この時点で私はビビッて近道を行くつもりでしたが、だれもそっちに動かない。どうしようか迷っていると一緒にいた人たちが「大丈夫だから行こう」と言う。その人たちの「Come on !」と、恐ろしい姿の女性係員の手招きに魅入られたように入ってしまったのです、地獄に。自分でも驚きました。悲鳴って出るもんなんですね。
そこを出ると、やっと東京タワーらしい(?)蝋人形がでてきました。さっきとは違い、楽しいひとときを過ごしました。
  
ガンジーとダライラマ
坊主刈りの髪の毛まで一本づつはえてました

  
ハリソン・フォード
インディー!
故ダイアナ妃
これまたソックリでびっくり

 蝋人形館を出てから向かったのはアラルド・ピールソン博物館。アムステルダム市立大学付属の考古学博物館で、大学創立時の教授アラルド・ピールソンを記念して創立された。エジプトの他にメソポタミアや古代ローマの美術品なども展示されている。
エジプトコーナーには名前を象形文字にするサービスがありました。普通のパソコンとプリンターですが、アルファベットで入力すると象形文字になってでてきます。もちろん無料でセルフサービス。写真もフラッシュなしならOKです。

博物館入り口
 
ミイラの展示もありました
 
一部分ですが、なかなか美しい
 
トキとヒヒのトートのコーナー
 博物館を見終わり、中央駅前まで裏通りを歩いてみる。ショッピング街になっていて小物や洋服など手ごろな価格の物が多い。古代エジプトをイメージしたレストラン&バーがあった。外装も内装も古代エジプト。オープンは夜からで入ることができなかった。スーパーや色々なお店を見てまわり、最後にテイクアウトのクロケット(コロッケに似ている)の店でクロケットとフレンチフライを買った。夕方から風が強くなって薄着の私は風邪をひいてしまったようだ。薬局に寄ってトローチを買って帰る。昨夜はほとんど寝ていないので夕食もとらずにすぐベッドに入った。
 
女王騎馬像は博物館への目印になる 聖ニコラス教会
1887年に建てられた教会
 猛烈な吐き気と腹痛で目が覚めたのは夜の12時。なんとそれから明け方まで吐き続け、バスルールから出られない状況になってしまった。お腹を下したうえに吐き続けたせいで、すっかり体力が無くなり意識モウロウ。もう、吐き出すものも無いはずなのに、吐き気は止まらない。とても寒くて熱まで出てきた。
元来丈夫で今回の旅行も調子は悪くなかった。それなのに何が原因で急に体調を崩したのだろう? 昨夜は疲れていて、食べたものはフレンチフライだけ。目の前で揚げてくれて悪そうには見えなかった。しかし、他に何も食べていないので原因はやっぱりフレンチフライだろう。




 第9、10日目:緊急着陸? (2004.10.15、16)

 チェックアウトは10時だが、ベッドの上から動けない。成田まで約13時間。吐き気はまだ止まらないし、お腹も痛い。出発を一日遅らせようか、本当に悩んだ。色々と考えたうえで9時30分にチェックアウトをして空港へ向かった。
KLMのチェックインはタッチ画面で自分でしなくてはいけない。終わってからカウンターで、体調が悪いのでトイレに近い通路側に換えてほしいことを告げた。荷物を預けて身軽にしてから空港内のトイレをさまよい歩く。さまよいつつも免税店でお土産は購入。
恐怖の13時間が始まった。同じ恐怖なら昨日の恐怖のほうが10倍ましだ。

 もちろん、機内では水以外何も食べたり飲んだりできない。あまり断ってばかりいるのでアテンダントの女性がどうしたのか聞きに来た。体調が悪いことを言うと、それ以降ときどき様子を見に来てくれた。エジプトでもお腹を壊さない私がどうしてオランダでこんなことになったのだろう。機内ではほぼ1時間ごとにトイレへ駆け込んでいた。
 寒くて痛いだけの十数時間が過ぎた頃、機長のアナウンスがあった。何を言っているか解らなかったが隣の日本人ビジネスマン達が「まいったなー、新千歳か。大丈夫なのかな?」と言っている。しばらくすると日本人アテンダントがアナウンスをした。なんと、エンジントラブルで新千歳空港に緊急着陸することになった! トラブルの原因よりも、北海道へ行ったことのない私は「やったー! ロイズのチョコレート買うぞ!」、「時間があったら外に出てみよう」なんて考えていました。とはいってもまだフラフラ。それに新千歳空港についても、早朝のため税関職員がいないので機内から出ることができないのです。日本人だからといって簡単に入国することはできないのですね。
 約1時間後、やっと機内から出たと思ったら『発熱、下痢、嘔吐の症状がある人  アフリカからの入国者』は申告するよう大きく書かれている。そのポスターの横には熱を感知するカメラが置いてある。「アフリカから来た人なんてこの飛行機に乗ってないわよねー」と、ツアーのおばさん達が笑いながら通り過ぎていく。ピッタリ三つの症状があるし、エジプトは北アフリカ??? でもエジプトで体調を崩したわけじゃないし・・・。あのカメラに赤く映ってたらどうしよう・・・。などと、弱った身体を更にビビらせて、結局、申告はせずに入国。入国審査でも特に問題はなかった。
 入国したとたん、JALのカウンターに並ばされてお土産は勿論のこと、外を見る時間なんてまったく無いまま、ピストン輸送となった。羽田行きの飛行機の余った部分に少しづつ乗せているので、私は10時30分発の便にやっと乗れた。初の北海道滞在は約3時間。今度はトラブルもなく羽田に到着。
私はいつもスーツケースは宅配便で送ります。今回も前払いで往復頼んでいたため、面倒なことになりました。成田からの分として羽田から送れるが、国際線の出る第2ターミナルでないと受け付けてくれません。バスで往復して無事終了。夕方に家に着くとすぐ就寝。安心したのか、翌日の昼近くまで寝ていました。


 『脳』に関する本を読むと旅はとても脳に良いそうです。知らない場所で考えたり、行動するのは脳に良い刺激を与えるらしい。減る一方の脳細胞の中で、海馬という場所は歳をとっても増えて大きくなるのです。その海馬にとって刺激になるのは「空間の情報」で、実際の旅以外にも地図などで想像するだけでも刺激になるそうです。実際の旅行は脳を鍛えることになる。ということは、私は脳に刺激を与える必要があって、旅の途中で色々なことが起こるのだろうか。脳が弱っているのかな・・・。海馬よ、がんばれ! 私の旅は、脳にも精神的にも刺激になっていることは、間違いないようです。
 最近は各地でテロが起きています。もう、ここなら安全という場所は無いのかもしれません。皆さんも旅に出て、楽しいひとときを過ごして脳を鍛えてくださいね。

-終わり-


     



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